ジープ・ラングラーで1DAYグルメ・ドライブ!黄色いジープで絶品ハンバーガーをめぐる旅(後編)

文・河西啓介(EIGHTH編集長)写真・阿部昌也

いま“旬”のクルマに乗って、美味しいモノを食べるドライブに出かけよう!という、趣味と実益を兼ねた(?)鉄板自動車旅企画がスタート!1回目はアメリカンSUVの代名詞、ジープ・ラングラーでハンバーガーを食べに行く1ディ・ドライブ。

神奈川ハンバーガー三都物語

「移動の愉しさ」を提案するために出かけた、おいしいものを食べに行くドライブメシ企画。まずはアメリカンSUVのジープ・ラングラーで、アメリカンなハンバーガーを食べに行こう、ということで目ざしたのは神奈川県。まずは1件目、横浜・桜木町にある「MEET CAFÉ OJIMA」で老舗のお肉屋さんがつくるニクニクしいバーガーを堪能した後、向かったのはヨコスカ!

横浜から横須賀は35kmほど。海沿いの一般道をトコトコ行ってもいいけど、この日はヨコスカのあともう一軒行きたいバーガー屋さんがあったので、首都高〜横浜横須賀道路経由の最速ルートを選ぶ。ちなみに2018年に11年ぶりのフルモデルチェンジを受けた新型ラングラー、高速での走行安定性もずいぶんよくなった。僕が所有していた先代モデルは、オフロードでの走破性と引き換えに、オンロードでの乗り心地はどこか“ヒョコヒョコ”していたんだけど、新型は乗り心地が落ち着いて、ハンドリングも正確になった。

走ること40分ほどでヨコスカに到着。目指すは有名な“どぶ板通り”である。幕末から日本の軍港として栄えてきた海軍の街、横須賀。明治時代、この通りにどぶ川が流れていて、往来のために鉄板でどぶ川に蓋をしたことから、こう呼ばれるようになったそう。

いまも米国海軍の第7艦隊のベースがあることから米兵の姿も多く見られる。そんな“アメリカな街”で僕らが訪れたのは「GALLEY HONNEYBEE」。多くのバーガーショップが軒を連ねる横須賀でも、もっともヨコスカ“らしさ”を感じさせるお店。その創業はいまから50年以上前、1968年にさかのぼるという。

1968年創業のヨコスカ・バーガー

店の中に入ると、長いカウンターの向こうにはジュークボックス、コカコーラの看板、そして英語で書かれたメニュー。なんとなく一見で入るのがためらわれるような、それぐらいの“異国感”がある。ジュークボックスからは「これっきりこれっきりもう〜♪」と、百恵ちゃんの『横須賀ストーリー』が流れている(という妄想)。

オーダーしたのは創業当時から同じレシピでつくられているという「ネイビーバーガー」。ふかふかのバンズに牛肉100%ツナギなしのパティ、たっぷりのレタス、トマト、オニオンを挟んだ、“ザ・アメリカンバーガー”だ。まさに期待した通りの、牛肉本来の味が感じられるシンプルで力強い味。ボリュームも満点である。

ちなみにこの「ハニービー」の店名には「GALLEY(ギャレー)」と謳われているが、これはアメリカの軍隊用語で船や航空機の厨房のことを指す。ゆえにハニービーが提供するのはハンバーガーだけでなく、タコス、ホットドッグ、ステーキ、もちろん横須賀でハンバーガーと並んで有名なカレーも食べることができる。ドライブの目的地として、たびたび訪れたくなる店だ。

ついゆっくりとヨコスカの“リアル・アメリカン”な雰囲気に浸っていたくなるが、今日のテーマは「ハンバーガー神奈川三都物語」である。ヨコハマ、ヨコスカと来たら、お次は湘南だ。東京湾から相模湾側に、サイドを変えなくてはならない。とはいえ平日の夕方、さほど道の混まない時間なら30分ほどで着くはずだ。ふたたび黄色のラングラーで鎌倉を目指す。ちなみにこのラングラー、電動で屋根の開け閉めができる『スカイワンタッチパワートップ』と呼ばれる機構を備えた限定モデルだ。きっと夏の湘南だったら間違いなく最強のモテ車だろう……と夢想する。

メロウな空間で炭火焼きの味を

日が暮れ始めたころ、辿り着いたのは国道134号線沿いにある「GOOD MELLOWS」。目の前には由比ヶ浜の海岸、ウッディな店内にヴィンテージな家具が並ぶ、湘南らしいお洒落な店だ。予習してきたところによれば、こちらのこだわりはすべてのパティを炭火で焼き上げていること。「メロウズ・クラシックバーガー」を頼むと、少しハードな噛みごたえのあるバンズに、肉の旨味が溢れるパティ、オニオン、トマト、ピクルスが挟まれたシンプルなスタイル。先のヨコスカ・バーガーに比べると小ぶりにも感じるサイズがちょうどよく、飽きずに何度でも食べられそうだ。

ハンバーガーを味わっているうち、陽はすっかり傾き、窓から望む景色は夕闇に包まれていった。店名のとおり、まさに“メロウ”なときが流れている。僕はふと、今日めぐった3つのハンバーガーショップのことを思い出しながら、「これだよ、これ!」と膝を打った。いやいやヒザをゴツンと打ち付けたというワケじゃなくて、我ながら感心した!ということだ。

今日の「ハンバーガー神奈川三都物語」は、まさにクルマでめぐったからこそできたこと。時間的にもアクセス的にも、電車やバスなどの公共交通機関ではムリなのだ。もちろん僕らのようなクルマ好きにとっては、運転できるだけでドライブは楽しい。でも今回のような“おいしい”目的があれば、同乗者だって楽しいし、自分ももっと楽しい。

まあ、そんなの今さら気づくことでもなく、タイヤメーカーのMICHELINが「おいしいレストランを紹介すれば、人々はクルマで出かける。クルマを走らせればタイヤが減る」という理由で始めた「ミシュランガイド」の成功が、とっくにそれを証明しているわけだが。

というわけで行きあたりばったりだったにも関わらず(本当)、大満足だったEIGHTHのドライブメシ企画、第2回目はどんなクルマでなにを食べに行こうか? 乞うご期待ください。

JEEP WRANGLER UNLIMITED RUBICON

11年ぶりにフルモデルチェンジされ、2018年に登場した“アメリカンSUV”のアイコン。「ルビコン」はラインナップ中、最強のオフロード性能を与えられたモデル。今回試乗したのは電動でルーフが開閉する「スカイワンタッチパワートップ」を装備した限定モデル。価格は613万6000円。