「オートモビル・カウンシル2021」リポート 垂涎のクルマたちが見られる、買える。日本最大のヘリテージカー・ショー、今年も開催!

文・写真/内田栄治

2016年から続くオートモビル・カウンシル。
オートモビル・カウンシルとは「CLASSIC MEETS MODERN」をフィロソフィーに、歴史に敬意を払い、ヘリテージカーの魅力を伝えると共に自動車文化の発展を推進するイベントである。
昨年同様コロナ禍ではあったが万全な感染対策を施したうえ、4月9日~11日の3日間で幕張メッセで開催された。このような状況下でも開催にこぎつけた主催者の熱意に敬意を表したい。

会場に入ると最初に目を引くのは、オレンジとグリーンのカラーリングのグループCカー マツダ787B

1991年のル・マン24時間レースに参戦し、日本車として初めて優勝したクルマで、エンジンはマツダ自慢のロータリーエンジン。挑戦すること22年で勝利を手にしたエポックなモデルだ。
当時、日本車がル・マンで優勝するのは夢のような話で、クルマ好きとしてはとても興奮し、感動したのを覚えている。ロータリーエンジンを搭載した市販車はいまではなくなってしまったが、ぜひ復活してほしいと思うのは筆者だけだろうか。

今年の主催者展示のテーマは 「ラリーカーの戦闘美」だ。会場には希少なラリーカーが多く展示されていた。何台かご紹介しよう。

ランチア・ストラトスHF Gr.4
ある意味、“ラリーカー”のアイコン的存在と言えるクルマ。巨匠マルチェロ・ガンディーニがデザインを手がけたストラトスは、ホイールベース2.2mというまさにコーナリングマシーン。フェラーリ製の2.5リッターV6エンジン(280PS)をミッドシップマウントした後輪駆動モデル。車重は1,000kgを切ると言われ、その運動性能の高さにより74〜76年までWRCでランチアにマニファクチュラータイトルをもたらした。

ランチア・ラリー037 エボリーション2
「グループB」のラリーカーはターボエンジン+4WD全盛の時代。その中でランチア・ラリーは2.1リッター4気筒DOHCエンジンを積み、タイムラグのないエンジン加給が可能なスーパーチャージャーで300PS以上の出力を発生した。コントロール性の良いミッドシップのレイアウトで1983年シーズンは暴れまくった。こちらはマルティニ・レーシングの本物のワークスカーである。

ダットサン 240Z
70年代前半、サファリラリーやモンテカルロラリーで大活躍したダットサン240Z。直列6気筒L24エンジンは最高出力230PSを発生。FRという雪道では不利な駆動方式でありながら、72年のモンテカルロラリーで3位入賞を果たした。世界の日本車に対する見方を変えた1台だ。

ニッサン240RS
FJ24型2.3リッター直列4気筒 NAエンジンは275PSを発生。FRレイアウトながら、85年にはサファリラリーで3位に入賞した。

さて、オートモビル・カウンシルというイベントは、展示されるヘリテージカーの多くが“購入できる”というのも大きな特徴だ。今年も希少なクルマが展示販売されていた。

トヨタ2000GT
もはやこのクルマに説明はいらないだろう。日本のヘリテージカーの最高峰、まさに羨望の1台。

ニッサン スカイラインGT-R(R32)
何と実走距離1,800kmという奇跡の1台。価格はなんと2,000万円オーバー。こんな個体が出てくるのもこのイベントならでは。

ダットサン フェアレディ2000
通称「SR311」。旧車としても非常に人気が高く、このクルマはレストア済みなのですぐに乗れるのがうれしいところ。

ロータス・エリート Sr2
英国ライトウェイトを代表する1台。この手のクルマが現在高騰している中では、リーズナブルともいえる価格設定。

ロータス・エスプリ
ボンドカーでおなじみ、当時の英国を代表するスーパーカー。ジウジアーロデザインのウェッジシェープがいま見ても魅力的な1台。スーパーカーがこの価格で手に入るならと悩む方も多いのでは。

ジャガー XK8 クーペ
流麗なジャガーのスポーツカーXK8。V8エンジンを搭載。軽快な走りが楽しめる。

デイヴィッド・ブラウン・オートモビル版 ミニ
クラシックミニを現代流にリファインし大幅なパワーアップを図ったスペシャルなクルマ。

ランチア・フルビア・ザガート1.3S
「どうしてこんなクルマが日本にあるのだろう?」と思わせる1台。フェラーリのレーシングマネージャー、そしてジャーナリストでもあるフランコ・リーニ氏のためにワンオフで作られたモデル。価格は「応談」となっていた。

ランドローバー ディフェンダー 110 td5
つい最近フルモデルチェンジを受けたディフェンダー。だが、こちらのほうが断然かっこいいと思う。カスタマイズされた貴重な1台。

プジョー 406 クーペ
ピニンファリーナがデザインし、“世界一美しいクーペ”といわれた406。新車のようなコンディションで100万円という、とてもリーズナブルな価格設定。

その他、ナローポルシェのコーナーや、ジャガー・カー・クラブ・オブ・ジャパン50周年記念として歴代ジャガーの展示などが行われていた。

オートモビル・カウンシル、このような状況下で出展者を募るのも大変なご苦労があったことは容易に推察される。特に今年、自動車メーカーの出展が減ったのは気になるところ。クルマ文化をより活性化させるためにも自動車メーカーには積極的に参画してほしいイベントである。今後もこのイベントが継続され、より日本のクルマ文化が熟成し深化することを願ってやまない。

※展示車の価格はイベント開催中のものです。在庫状態については直接販売店にご確認ください。