福島編③ 台所侍

文・写真/侍ライダー 木村峻佑

「あちゃ、コイツのことすっかり忘れてた」

荷物の整理をしていたところ、賞味期限切れの納豆が転がり出てきた。次のキャンプで消費しようと思っていたのだが、実家に厄介になっているため、サイドバッグの中で眠っていたのだ。

他の食糧も1食分あるし、天気もいいし…。今日は平日、人もいない!

ということで、公園へ行き青空Cookingと洒落込むことにした。

これが普段の1食分の食材。

納豆はもちろん、即席ご飯も3つ1セットになったものを選び、味噌汁の素も12食1セットのものを選べば、1食あたりだいたい300円といったところか。

それに加え、今回は地元のお魚を買ってみた。

「鍋に使えるものを」と尋ねたら、魚屋の大将が引っ張り出してくれた冷凍の・・・タラ? タイ? 忘れた。まぁ、とにかく白身の魚も使ってみる。

それでこっちが調理道具。

おなじみSOTOブランドの『レギュレーターストーブ ST-310』に、『ナビゲーター クックシステム SOD-501』。クックシステムは、大小二つの鍋に保温用コジー、まな板にも使えるフタが付いていてお得感バツグン。

ただ、見ての通り、焼く道具がないのが悩みどころ。まぁ、煮ればなんでも食えるんじゃなかろうか

いざ、調理へ。

包丁(サバイバルナイフ)を使い、魚を食べやすいサイズにぶつ切りにしていく。バラバラにしておけば、熱もよく通ってくれそうである。見栄えよりも、きちんと殺菌して体を壊さないようにすること。これ、旅人の常識ね!

(飽きたので半分まで)切った白身を鍋に入れて、バーナーで水を加熱。沸騰したら、ここに即席ご飯を入れて弱火でお湯の温度を保つ。…沸騰、してるよなこれ?

即席ごはんはできあがるまでに15~20分かかり、この時間が非常に長く感じる。がまんできない侍諸君は、武術を磨いてお腹を空かせておこう。空腹は最大の調味料、これも旅人の常識ね。

で、15分後。

「…なんか、バーナーの火消えてない?」

不自然なほど鍋に熱は感じなかったが、もう仕方がない(仕方がないって言っちゃってるよ・・・)。

ごはんパックを引き揚げ、納豆を入れる。残ったお湯に味噌汁の素を入れれば、完成だ。

「おほぉっ!我ながらイケてるんじゃないか?」

煮物ってやったことなかったんだが、白身はホロホロと崩れ落ちるほど柔らかくなっている。

さっそく海の見える特等席へ持って行き、いただきます!

……

「………ぬるっ!」

味噌汁、めちゃくちゃ冷え切っている。…これ、やっぱり火が消えてたな。確認してみると、CB缶が空になっていた。
「ご飯は……硬っ。」
これ買った状態のままじゃないか? …まぁ、でもかじれば食えなくはない。
そうだ、一応みんな食える。胃には入るのだ…。

「………………いやぁ、良い眺めだなぁ」
青空の下で食えば、なんでも旨いから。これももちろん、旅人の常識、ね……。