「若いのにマニュアル乗ってるんだね」

文・写真/水上みみ

読んでいただいた皆さま、ありがとうございます。
恐れ多くも前回の記事が好評だったとのことで(これ本当ですか?編集部に気を使われてないですか?)第2回を書くことになりました。今回のミニと私のこばなしは夏の終わり編です。

8月最後の日曜日の午後3時、友人から「仕事ばっかりで夏らしいことできなかった!夏が終わっちゃう…」と嘆きのLINEが。夏を楽しみきれていなかった私は即座に「30分後に迎えにいくから支度して!」と返信し、私達は夏の曲のプレイリストと共に颯爽と江ノ島方面へと向かったのでした。

まずは海岸線ドライブの定番、国道134号線。
想像するのは青い空と海がずっと続く道ですが、着いた時にはもう空がオレンジ色。でもそれはそれで、夏の終わりの夕焼けはエモくていいのです。

だんだんと辺りが暗くなってきた頃、私達は七里ガ浜にあるPacific DRIVE-INへ。少し混み合っていた駐車場ではドキドキの展開が待っていました。
実は私、今でも駐車が苦手なのです。なのでいつもなるべく他の車がいない場所を選んでいるのですが、今回は限られたスペースのみ。先に友人を下ろし、隣の車との距離を見てもらいながら、何度もハンドルを切り返そうにも全然そんなスペースがない。しかも駐車場を出ようとしている隣の車も待たせちゃってるし、どうしよう…と思ったとき、
「もうちょっと左にハンドルきってー!」
突如フロントガラスの前方から知らないおじさまが指示を出してくれました。
「そうそう、はいそのままハンドル戻してー!」
と、その通りに動かすと見事に駐車成功。
「タイヤもまっすぐだし、とても綺麗に停められました」と感動しながらお礼を言うとおじさまは「若いのにマニュアル乗ってるんだね、いいねえ」と笑顔で去っていきました。
え、優しい…、そしてかっこいい…。
こういう車の世界で度々起こる暖かいコミュニケーションって素敵ですね。運転ってテクニカルなことでもあるので、今日みたいに先輩ドライバー達に助けて貰えるのは本当にありがたいです。でも一つ告白しておきたいのは、私のミニはオートマ。マニュアルだからてこずっていたのではなく、ただ駐車が苦手で苦戦していただけでした。

そんなこんなで車を停め、カフェで買ったレモネードを飲みながらグラデーションに染まっていく空と海を友人と眺めていました。たった数時間のドライブだったけど、夏を感じることは十分できたね、と二人で防波堤に腰掛けて少し涼しく感じる潮風と波音を堪能します。こんなことが出来たのもミニがいてくれるから。車の存在を改めて感じた8月最後の日曜日でした。